マイクロスコープの治療とは?

根管治療(根の治療)

マイクロスコープとはなんですか。

治療する部分を30倍まで拡大して見ることができるのが、顕微鏡(マイクロスコープ)を使った治療の大きな特徴です。

マイクロスコープを使用すると、診査診断の時に肉眼では見えない小さなむし歯や根管(歯の中の神経が入っている部分)の亀裂、穴を見落とすことがなくなるので、診査の精度が高まり正しい治療方針が立てやすくなります。

処置中は汚染された組織の除去を根管の中を見ながら確実に行えるので、精度の高い治療が可能です。まっすぐな根管では、根の内部の先端まで見えます。

またマイクロスコープの照明ライトは非常に明るく、暗く狭い口の中も明るく大きく見ることができるので、従来の経験と勘を頼りに施す治療とは大きな差が出ます。

高性能HDカメラで治療中の静止画や動画の撮影ができます。診査や治療後の患者さんへの説明にも大いに役立ちます。

 

67959-8451660 当医院ではCarl Zeiss社のマイクロスコープを導入しています。

Carl Zeissはドイツのメーカーで、もともと顕微鏡のレンズを製造するために作られた会社です。望遠鏡、双眼鏡、カメラのレンズといった、精密さが要求される光学部品において高い評価を得ており、とりわけカメラのレンズでは革新をもたらしたと讃えられています。現在でもカールツアイスのレンズは、世界で第一級のブランドです。西ドイツで生産されていたころの望遠鏡、双眼鏡などには30年保証がつけられていたくらい、信頼性の高い製品でした。(いまはそういった保証はついていません)images

 

根の治療をするときに、マイクロスコープを使ってほしい。







マイクロスコープ(顕微鏡)で根管内を精密に見ると、感染源の見落としをかなり減らすことができ細部まで治療が可能になるので、治療の成功率は飛躍的に向上します。

しかし根管治療にマイクロスコープを使えば全てのケースでメリットが大幅に増える、というわけではありません。

1.根管(歯髄、根尖部の疾患)の診査診断

2.根管治療の必要度の診断

3.根管治療の治療方法の選択

以上の3ステップは治療開始前に必ず行います。このとき マイクロスコープを治療の際にも使用したほうがいいか診断します。中には使用しなくても充分な処置ができる場合があるからです。

マイクロスコープはあくまで道具です。どの道具を使うと効果的に結果が出せるか、治療前の診査診断が成功の鍵を握っていると考えます。りんごの皮を剥くときに牛刀、刺身包丁、果物ナイフのどれがいいのか、その選択をするための診査診断なのです。

あなたの歯が根管治療が必要で、その際にマイクロスコープがあればより良い結果が予想される場合、治療法のひとつとして提案いたします。









神経を取って歯の根の治療をしています。 あと数回くらい根の中に入れたお薬を交換しないといけないといわれましたが、なぜ何度も交換する必要があるんですか?

歯根の治療は「細菌を歯の中に入れないこと」と「すでに入ってしまっている細菌をきちんと取り除くこと」がもっとも重要です。
細菌が残っていると、将来的にふたたび問題が発生してしまうことがあります。
上記の2つを守るために、回数がかかっていると理解して下さい。
具体的には、歯根の治療に回数がかかってしまうのは、次のことが理由としてあげられます。
・炎症を起こしている歯髄(いわゆる「歯の神経」)を初めて処置するとき

2センチ前後の大きさしかない歯の中で、何千本もの神経血管が複雑に入り込んでいます。炎症のある歯髄に麻酔をして、細菌に配慮しながらそれらを丁寧に取り除くには少し時間がかかります。
このステップでしっかりと治療できていれば、ふたたびその歯が悪くなる可能性がほとんど無くなります。

・以前に歯髄を取ったけれども、再治療が必要なとき

根管(歯髄があったところ)に繁殖している細菌をできるかぎり取り除きます。初めて歯髄を取った時よりも治療は困難です。しぶとい細菌が繁殖しています。弱い細菌はすぐに死にますが、しぶとい細菌は何度も根管内を洗浄しなければいけません。
再治療は通常、かぶせ物と土台(コア)を取り除いてからスタートになるので、その分も回数が増えることがあります。

このあいだ神経の治療をした時に、口にゴムの膜を被せました。 いままで何本か神経の治療をしましたが、今回初めて経験しました。 「ラバーダム」と言われましたが、あれは何なんですか?

ラバーダムとは、薄いゴムのシートを使い、治療する歯だけを術野に出すものです。
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ラバーダムを行うことで、患者さんにさまざまなメリットがあります。

・殺菌消毒をより厳密に行うことができる
歯ぐきや舌、のどなど口の中に薬剤が入らないので、より厳密に殺菌消毒が行えます。
・ゴムのシートで覆っているので、唾液が歯(根管)に入らない
口の中や唾液の中には数百種類の細菌がいます。
治療中の根管に唾液の細菌が入ると治療の意味がありません。そんなことではきれいにしたいのか細菌感染させたいのか、よく分からなくなってしまいます。
術野の環境をコントロールすることで、根管治療の最も重要なコンセプトである「細菌を歯の中に入れないこと」と「すでに入ってしまっている細菌をきちんと取り除くこと」がはじめて可能になります。
いくら「全ての器具を滅菌している」 「ディスポーザブルを使用している」と言っても、ラバーダムを使用していなければ感染予防対策を行っているとは言えません。
他にも利点はあります。
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・口の中に異物が落ちない
歯の部分しか出ていないので、誤って飲み込んでしまうことがありません。

・歯科医師が集中して治療できる
唾液が入ってこないか、口唇がじゃま、舌がよく動く、口がだんだん閉じてくる…など、けっこう治療に集中できない要因があります。ラバーダムを行うとこれらが解消されるため、歯科医師が十分に集中して治療することができます。より良い治療が提供できるのです。

・乾燥した状態で治療ができる
吐く息は意外と湿っています。この水分が詰め物などの性能を劣化させることがあります。ラバーダムで治療中の歯に息をかけないようにすると、いっそう精度の良い作業ができます。

ラバーダムって息苦しくないですか?

息が苦しいことは、ほとんどありません。
(精神的な原因でそういう気分になる方は、まれにいます)
はじめて目にするとちょっとビックリされるかもしれませんが、やってみると意外に楽です。
バイトブロックという、奥歯で噛んでおいて口を開けておくシリコンも使うので、さらに楽ちんです。
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これを噛むだけで口は開いているので、いままでのようにがんばって開けておく必要がなく疲れにくいのです。治療中に眠ってしまう方も、本当にいらっしゃいます。
ラバーはゴム臭くありません。少し甘い香りがします。
日本ではラバーダム治療は小児歯科で最もよく使われています。
子どもは唾液が多く、舌もよく動くため、ラバーダムをかけるほうが治療しやすいのです。子どもたちでもにこにこしながらできますので、もちろん大人の方も簡単にできますよ!
(ゴムにアレルギーのある方は前もってお知らせ下さい)

いままで他の病院で治療していてもラバーダムをされたことはありません。 なぜ他の病院ではラバーをしないのですか。

当たり前のことですが、ラバーダムをするのは日本で当病院だけというわけではありません。ただ、行わない病院が多いのは事実です。
ラバーダムはとても優れた治療なのに、普及しないのには理由があります。

・保険診療では診療報酬が算定できないので、ラバーダムをするたびに赤字が出る
・ラバーダムを装着したり消毒するための時間が必要になり、時間コストで赤字が出る
・口で息がしづらくなる(鼻が詰まっていなければ全く問題はない)

他の先進国では当たり前のように行われるラバーダム。日本で普及しないのは、保険制度が一番のネックです。(日本の根管治療費用は中国よりも安いのだそうです)
良い治療に対して当たり前の報酬が払われるようになれば、ラバーダムも自然に普及していくはずです。

メールでの相談や治療説明は可能ですか?

可能な限り対応させていただいています。

最善のアドバイスができるよう心がけています。しかし患者さんの歯の状態・状況がそれぞれ異なるため、メールではお話し出来かねる部分もありますので、ご了承ください。一度も診察をしたことのない方につきましては、一般論を前提としたお話しになります。
ですので直接診察をさせていただければもっと確実なお話しができ、ご満足いただくことができると思います。

またホームページのQ&Aのページは随時更新してまいりますので、ご参考にどうぞ。

なかなか予約を入れることができません。 当日キャンセルがあった場合、連絡してもらえますか?

はい、できます。

どんなスタイルで予約を取っていくかを、あらかじめ受付とご相談下さい。

キャンセル待ち

キャンセルがあり患者さんの指定した希望日に診療可能枠ができたときに、こちらからご連絡をさしあげる方法です。あらかじめ複数の候補日を指定したり、「夕方が希望」や「火曜と木曜以外で」など条件を絞り込んでいただくと、予約が取りやすくなります。

 

当日予約

来院できる当日にご自身で予約の電話をしていただく方法です。
直前まで仕事のシフトが決まらず確実な予定が分からない方や、介護や小さな子供さんがいて予定が急に変わりやすい方にぴったりです。
治療は中断せずに最後まで続けないと意味がありません。
nina Dental Clinicは、あなたのスタイルに合わせてフレキシブルに対応いたします。無理なく最後まで通院できるよう、工夫しましょう。