予防歯科

【予防歯科】

「予防歯科」には、予防するべきものがふたつあります。
ひとつはむし歯。
もうひとつは歯周病。
微妙に違うので、それぞれ見ていきましょう。
まずむし歯予防です。

実は、むし歯になりやすい人、むし歯になりやすい環境や生活習慣というものがあります。
むし歯のかかりやすさ。
それらをまとめてむし歯リスク(カリエスリスク)といいます。

あなたがもしもむし歯リスクの高い人なら、なにが原因でむし歯になりやすいのか、これを突き止めて改善していくのが「むし歯予防」です。

ちっとも歯みがきしなくても、むし歯にならない人もいる。
がんばってがんばって磨いているのに、どんどんむし歯ができてしまう。
むし歯にかかりやすい原因は本当に人それぞれです。
だからその人にあわせて、必要なプランを立てていきます。

むし歯予防にフッ素が効果的なのは、日本でも古くから言われています。
フッ素を上手に使っているスウェーデンでは、むし歯が一つもない人が約60%だそうです!
逆に日本人では4%程度です。(どちらも19才で)

国の制度が違うことも大きいのですが、何よりスウェーデン人はお口のケアが上手です。
そして正しいフッ素の使い方を実践しています。やみくもにフッ素を塗るのではなく、まずはプラークコントロールをしっかり行います。

お口の中がきれいになってないのに、フッ素ばかり使っても効果はありません。
日本では残念ですが、「フッ素を塗れば虫歯が予防できる」と勘違いしてしまっている様子があります。むし歯予防の大前提はあくまでもプラークコントロールです。
フッ素は補助にすぎません。
歯医者さんの利用の仕方も、日本とは違います。
スウェーデン人にとって歯科医院は虫歯になってから行くところではなく、虫歯にならないために行くところなのです。
そこが日本との大きな差を生んでいるようです。

つぎに歯周病予防です。

歯周病についての詳しい説明は、診療項目の「歯周病」をご覧下さい。

歯周病予防でもっとも重要なのはプラークコントロールです。

プラークコントロールとは、お口の中に住んでいる細菌をコントロールすること。
その方法は、歯ブラシなどの機械的清掃、薬品を使った科学的清掃があります。
薬品を使ったプラークコントロールで家庭でも気軽に行えるものは今のところ存在しないので、現実的には歯ブラシなどで歯の表面を磨くという方法が最も効果的です。
歯ブラシの他に、歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)を使う必要があります。
とても地味で時間もかかるし面白くないのですが、歯磨きをするということはみなさんが考えている以上に効果的で確実な唯一の方法なのです。
そして病原菌に負けないよう、体の抵抗力を低下させないことも同じくらい大事なことです。

では抵抗力すなわち免疫力を高めるには何が必要でしょうか?
歯ぐきも体の一部ですから体全体の健康について注意することが必要になります。
栄養のバランスがとれた食事を取るようにしましょう。
適度に運動をし、カラダを健康に保ちましょう。
歯周病を予防する特別な食べ物や特効薬は、残念ながらまだ存在しないのです。

また糖尿病のような生活習慣病、タバコ、そしてストレスに対してふだんから注意が必要です。
血液疾患、糖尿病のような体の病気、喫煙、ストレスなどは、体の防御力を弱める原因としてすでにいくつも報告されています。
ninaD.Cには4人の歯科衛生士がいます。
歯科衛生士は予防歯科のプロです。
虫歯のこと、歯みがきの方法や歯ぐきのことに関してなんでもお答えいたしますので、どんどん聞いてくださいね。